白血病の本を読もう その1-7 木崎(2009) pp.126-132 化学療法の看護と副作用とか
正確性はいっさい保証しません
急性リンパ性白血病を中心にやります
わからないところとややこしいところは飛ばします
化学療法の看護のポイント
- 造血器腫瘍の治療は抗がん剤を用いた化学療法が中心である
- ポイント
- 患者の性格・社会的背景・家族構成・キーパーソンの存在につき情報を得る
- 訪室回数や声掛けを増やし、患者の表情、言動をよく感観察する
- 患者、家族とのコミュニケーションをはかり、疾患や治療についてどのように受け止めているかを把握する
- 悲しみや不安などを表出できる場所や機会をつくる
- 医療スタッフ全員で確認し統一した説明を行い、患者と家族に不信感や不安を与えないようにする
- 検査、処置、ケアの内容について十分に説明する
化学療法による副作用出現時の看護
- 白血病の化学療法は、通常単剤ではなく複数の抗がん剤投与により、強力に行われることが多い
- 抗がん剤による副作用は高率に発現するため、専門知識を十分に備え、対応していくことが肝要
悪心・嘔吐
- 化学療法のスケジュールにより、いつ頃、どの程度の悪心、嘔吐が生じる可能性があるのか情報を得ておく
- 患者に制吐剤の予防投与を行なう
- 嘔吐による脱水の進行に注意し、バイタルサイン、尿量、体重の変化、電解質異常、BUN、クレアチニンの解離などの所見を見逃さないようにする
吐き気・嘔吐を起こす抗がん剤(抜粋)
CTCAEによる副作用の評価(抜粋)
- 悪心
- 摂食行動に影響のない食欲低下
- 顕著な体重減少、脱水、栄養障害を伴わない経口摂取量の減少。24時間未満の静脈内輸液を必要とする
- カロリーや水分の経口摂取が不十分。24時間以上の静脈内輸液/経管栄養/TPNを必要とする
- 生命を脅かす
- 死亡
- 嘔吐
- 24時間以内に1エピソードの嘔吐
- 24時間以内に2-5エピソードの嘔吐。24時間未満の静脈内輸液を必要とする
- 24時間に6エピソード以上の嘔吐。4時間以上の静脈内輸液/TPNを必要とする
- 生命を脅かす
- 死亡
- 口内炎
- 粘膜の紅斑
- 斑状潰瘍または偽膜
- 癒合した潰瘍まあたは偽膜。わずかな外傷で出血
- 組織の壊死、顕著な出血、生命を脅かす
- 死亡
- 下痢
- ベースラインと比べて4回/日未満の排便回数増加
- ベースラインと比べて6回/日未満の排便回数増加。24時間未満の静脈内補液を必要とする
- ベースラインと比べて7回/日以上の排便回数増加。24時間以上の静脈内補液を必要とする。入院を要する
- 生命を脅かす
- 死亡
- 脱毛
- 薄くなる。斑状の脱毛
- 完全な脱毛