なんか急性リンパ性白血病になった記

金曜か土曜に更新 最悪日曜 というのは昔の話である。今は何かあったら更新

Ribera et al. 2008 のかなり適当なまとめ:青年と若年成人の標準リスク群急性リンパ性白血病の治療の結果の比較

Comparison of the Results of the Treatment of Adolescents and Young Adults With Standard-Risk Acute Lymphoblastic Leukemia With the Programa Español de Tratamiento en Hematología Pediatric-Based Protocol ALL-96

青年と若年成人の標準リスク群急性リンパ性白血病の治療の結果の比較(w/ なんとかかんとか)

全文ここで見れる

言い訳たち

間違ってても、責任は全くとりませんが、間違ってたら教えてください。
かなり雰囲気訳です。書いてるひとは英語も医学も素人です。どこを訳してどこを飛ばすかも恣意的です。
権利者のかたで、あるいはそうでなくても、連絡があれば stkleukemia@gmail.com まで

Abstract

  • Purpose

後方視的研究 (retrospective studies) によってALLの青年 (adolescents) 及び若年成人は小児プロトコールによる治療で、成人プロトコールを使用するより良い結果を得られることが明らかになった。しかし前向き研究 (prospective studies) で青年と若年成人に小児プロトコールを用いた研究は少ない。ALL-96 プロトコールは標準リスク群の青年 (15-18歳) と若年成人 (19-30歳) に小児プロトコールに基づいたプロトコールを用い、その結果と毒性を比較しようとしたものである。

  • Patients and Methods

青年 (n=35) と 若年成人 (n=46) が通常の5薬剤・5週の寛解導入療法を受けた後、地固め療法を2サイクル受け、完全寛解において毎月の強化療法を最大1年・通常の維持化学療法を最大2年行った。

  • 結果

青年と若年成人は、主な前処置のALLに関する特徴? (main pretreatment ALL characteristics) については同等 (comparable) だった。完全寛解 (CR) 率は98%、6年の無イベント生存 (EFS) 率と全生存 (OS) 率は61%、69%で、青年と若年成人に差はみられなかった。地固め及び強化療法における血液学的毒性は、青年よりも若年成人が高かった。寛解導入療法への反応の遅さは、EFSとOS率の低さに関する唯一のパラメータであった。

  • 結論

ALL-96 プロトコール への反応は、成人で血液学的毒性がわずかに上昇することを除いては、青年と若年成人では同等だった。このことにより、標準リスク群ALLの患者には年齢にかかわらず小児プロトコールを使用していいと主張する。

引用

  • slow/good responder の定義

Two patterns of response were considered: (1) slow, defined as the presence of more than 10% of blast cells in the BM aspirate performed on day 14 of treatment; and (2) good, defined as less than or equal to 10% of BM blast cells or hypoplastic BM on day 14. (p. 1844)

response のパターンは2つ考慮された。(1) slow. day14 の時点で骨髄穿刺液中の芽球細胞が10%を越える (2) good. 形成不全day14 の時点で骨髄中の芽球細胞・形成不全細胞が10%以下

  • で、slow/good responder 間の違い

Among the 69 good responders, 17 (25%) relapsed. (...) Among the 10 slow responders, six relapsed and died, one died in remission during consolidation therapy, and three patients remained in first CR at last follow-up (one patient after HR treatment and allogeneic stem-cell transplantation [SCT], and two after the consolidation and maintenance therapy of the ALL-96 protocol). (p. 1844)

69人の good responder のうち、17(25%) 人が再発した。(中略)10人の slow responder のうち、6人が再発して死亡し、1人は地固め療法中に死亡し、3人は第一完全寛解のままだった(1人はハイリスク群の治療と allo-SCT を受け、2人は ALL-96 の地固めと維持療法を受けた)

  • slow response が唯一の予後因子

Slow response to therapy was observed with the same frequency in the two age groups and was the only parameter with prognostic significance for survival. (p.1847)

治療への slow response は2つの年齢グループに同頻度でみられ、それがの生存に関する、唯一の有意な予後因子パラメータだった。